Le Vin Nature Selection: info@le-vin-nature.net

(2009年4月6日更新)

Chateau du Champ des Treilles / Sainte Foy Bordeaux 

シャトー・デュ・シャン・デ・トレイユ / サント・フォワ・ボルドー

ポンテ・カネ醸造長夫妻が生産する秘密のボルドー

Petit Champ Blanc 2005 / Grand Vin Blanc 2004 / Vin Passion Blanc 2007
Petit Champ Rouge 2005 / Grand Vin Rouge 2003

栽培者・生産者:
コリーヌ、ジャン-ミッシェル・コム夫妻 
AOC Sainte Foy Bordeaux
ブドウ畑:赤6.5ヘクタール、白3.2ヘクタール
ブドウ品種:赤−メルロー63%、カヴェルネ・フラン20%、カヴェルネ・ソーヴィニョン9%、プティヴェルド8% 
白−ソーヴィニョン・ブラン28%、セミヨン60%、ムスカデール12%
植樹率:5000〜10000樹/1ヘクタール
剪定:Guyot simple と double
栽培方法:ビオディナミの基準に沿って。


概要
 Chateau du Champ des Treillesはポイヤックの著名な第5級シャトー・ポンテ・カネで17年間醸造長を務めるJean Michel Comme氏と妻のCorrine夫妻の家族経営の蔵です。AOCはボルドーのSainte-Foy-Bordeaux。畑は主にCorrineさんがビオディナミに乗っ取って、1998年から面倒を見ています。ブドウ畑は5ヘクタールから10ヘクタールに拡張。粘土石灰岩の土壌では、メルローよりもプティ・ヴェルドを好んで植えてきました。


 2001年からは植樹の密度を上げてきており、幾つかの区画では1ヘクタール5000樹から10000樹にまで増やしました。また、セミヨンの樹にムスカデールを接木するなどもして、現在10ヘクタールの畑には白赤合わせて7種類の品種が植わっています。(赤:メルロー63%, カヴェルネ・フラン20%, カヴェルネ・ソーヴィニョン9%, プティ・ヴェルド8%、白:ソーヴィニョン・ブラン28%, セミヨン60%, ムスカデール12%)

栽培・醸造
 ビオディナミのルールが、全てに渡って実行されています。ブドウ栽培・ワイン醸造において、荒々しい作業は全て除外されています。基本的に葉の刈り取りは行わず、グリーンハーベストもほとんど行いません。収穫量のコントロールは、別の発想が用いられています:木々は、それぞれの活力にそった生産性を持つべきであり、したがって、低収穫量は低い活力に由来する、と考えています。Chateau du Champ des Treillesでは、収穫量は自然と低いものになっています。ブドウ品種によって選定方法はguyot simpleであったりguyot doubleであったりします。自然の下草が生え、有機肥料は必要と思われる時のみ利用されます。
 収穫後、ブドウは丁寧に選別され、その後に除梗。発酵は自然酵母により行われます。


評価 LE CLASSEMENT DES MEILLEURS VINS DE FRANCE RVF 2008
Guide HACHETTE Des Vins 2008
Guide GAULT ET MILLAU Le Vin Edition 2008

BETTANE ET DESSEAUVE LE GRAND GUIDE DES VINS DE FRANCE 2008
“ポイヤックのシャトー・ポンテ・カネの非の打ち所の無い醸造長であるJean Michel Comme氏は、彼の妻と共に、いわばボルドーの正反対ともいえる地域に小さなブドウ畑を持っています。二人であたかも自分たちの庭のように手入れをしており、全てのボルドーのシリーズ、つまり赤、白、甘口を巧みに生産する為に全力を傾けています。率直で純粋な彼らのワインは、そのみずみずしさと構造の優れたバランスにより輝いています。

SAINTE-FOY BORDEAUX PETIT CHAMP 2005 Rouge (14/20)
しなやかで、果実味があり、新鮮、今すごく飲みやすい。 Bettane et Desseauve “



Petit Champ Blanc 2005 (プティ・シャン・ブラン 2005)  (¥1,950 税別)
ブドウ畑では適切な作業と自然のバランスを尊重。低収穫量のブドウを自然酵母で発酵。ほぼ全て樹齢60年のセミヨンをタンクで発酵。柑橘系の特徴と食欲をそそる風味が現れています。


Grand Vin Blanc 2004 (グラン・ヴァン・ブラン 2004) (¥3,300 税別)
良く熟成したグランクリュの水準に達してる、複雑性と果実味を兼ね備えたボルドーの模範となる白です。ソーヴィニョンブランを中心にムスカデールとセミヨンをブレンド。樽発酵(新樽30%)を行っています。ヴィンテージを反映して上品なバランスを持っています。桃の花の香りを持ち、味わいはアーモンドやアカシア、甘草を想起させます。


Vin Passion 2007 (ヴァン・パッション 2007) (¥2,400 税別)
セミヨン、ムスカデール、ソーヴィニョン・ブランを均等にブレンド。ステンレスタンクで醸造・熟成。ブログを見ると、生産者自身も気に入って飲んでいるという辛口の白。とてもスッキリしていながら、ピュアな果実味(柑橘系)の味わいが、しっかりと楽しめます。色合いも綺麗で、食前酒、サラダや新鮮な魚介類との相性は抜群。


Petit Champ Rouge 2006 (プティ・シャン・ルージュ 2006) (¥1,950 税別)
60%メルロー、30%カヴェルネ・フラン、10%カヴェルネ・ソーヴィニョンとプティ・ヴェルド。ステンレスタンク醸造。濃い色合いで、サクランボとブドウをあわせたような、新鮮な香りです。最後に、ほんの少し、スパイスの香りも楽しめます。味わいは純粋な熟成した果実味そのもの。タニンも非常に上品です。


Grand Vin Rouge 2005(グラン・ヴァン・ルージュ 2005) (¥2,600 税別)
60%メルロー、30%カヴェルネ・フラン、10%カヴェルネ・ソーヴィニョンとプティ・ヴェルド。古樹からのブドウを樽で熟成。収量30hl/ha。濃いルビー色の外観。香りは深く、熟したサクランボやクロイチゴを思わせます。タニンはとても良く熟しており、ビロードのようです。様々な黒い果実味を味輪増す。余韻もとても長いもので、2005年のヴィンテージに相応しいワインです。


(2009年4月6日 更新)

Chateau Pavie-Macquin 

シャトー・パヴィ・マカン / ボルドー

グランクリュの果汁を使った辛口ロゼ
Le Rose de Pavie-Macquin

畑総面積 : 15 ヘクタール
平均樹齢 : 40 年
1ヘクタール辺り株数 : 5,600〜6,600株/ヘクタール
土壌 : 石灰質、粘土石灰質
剪定 : Guyot double
収穫 : 手摘み
ロゼの醸造方法 : セニエ


シャトー概要
  シャトーの創立者は、19世紀末のフィロキセラ禍の際、アメリカの台木に欧州の穂木を接ぎ木する方法を考案し、フランスのブドウ樹を救ったアルベール・マカン。畑はオーゾンヌやトロロン・モンドに隣接する好立地にあり、土壌はモザイク状に入り組んでいます。品種構成はメルロー70%、カベルネ・フラン25%、カベルネ・ソーヴィニヨン5%。植樹密度は1ha当たり5600〜6600株です。

  畑の潜在力はあったものの、その実力をみごとに開花させたのは、カリスマ醸造家ステファン・ドゥルノンクールと、すご腕の管理人ニコラ・ティエンポン(右写真)。この2人が90年代に参加して以降、シャトーの評価はうなぎ上りになりました。

 彼らはエフイヤージュ(摘葉)やミクロ・ビュラージュ(熟成の微酸化)などの新しい技術を果敢に取り入れ、ワインの品質を飛躍的に向上させました。その一方で、1986年という、かなり早い時期からビオディナミ農法を行なっています。これはティエンポンの前の管理人のマリーズ・バール(ポール・バールの母)によるものであり、今や大スターとなったドゥルノンクールは彼女の薫陶を受けて、ビオディナミへの理解を深めていったのです。

 2006年に行われたサンテミリオンの格付け変更で、パヴィ・マカンはプレミア・グランド・クリュ・クラッセに昇格しました。ビオディナミがけっして技術革新と相反するものではないこと、ブドウの潜在力を高めてテロワールを引き出す力を持った農法である ことを示したと言えるでしょう。


ル・ロゼ・ドゥ・パヴィ・マカンについて
  パヴィ・マカンは時々、ロゼワインを生産しています。(前回は2005年でした)2007年のボルドーは、気候はかなり難しいヴィンテージとなったことは良く知られています。しかしながら、シャトー・パヴィ・マカンは素晴らしいワインを生産したようです。プリムール後の各誌の評価によると、Parker : 92-94/100 、Wine Spectator : 88-92/100 、Decanter : 4/5 、Jancis Robinson : 16,5/20 、RVF : 9,25/10 と、軒並み高評価を得ています。ル・ロゼ・ドゥ・パヴィ・マカンは、そのパヴィ・マカンのセニエによって抜き出した果汁を利用して生産されています。AOCはAOC BORDEAUX ROSE CONTROLEEです。

Chateau Pavie-Macquin Le Rose de Pavie-Macquin 2007
シャトー・パヴィ・マカン ル・ロゼ・ドゥ・パヴィ・マカン2007 
このロゼワインは、パヴィ・マカン用の20〜30%をセニエで抜き取った果汁を利用して生産されました。果汁を定温で安定化させた後、18度に温度コントロールされたコンクリートタンクで発酵しました。そして、14度から16度で3ヶ月間熟成しています。色はロゼとしては非常に濃く、イチゴや花の上品な香り、そして熟した果実の味わいを素晴らしいミネラル感と酸味が支えています。

ブドウ品種:75%メルロー、25%カヴェルネ・フラン
容量:750ml/12/ロゼワイン
2009年4月中旬販売再開


(2008年6月13日更新)

ボルドーメドック地方唯一の自然派ワイン

Chateau Planquette AOC Medoc
シャトー プランケット AOCメドック
AOC Medoc 2004
(希望小売価格 各¥4,500 税抜)sold out

1. ボルドーメドック地方唯一の自然派ワイン 認証:Ecocert
2. 1.7ヘクタールの小規模ドメーヌが作る上品なメドック赤。
3. 素晴らしいバランス、優れたコストパフォーマンス

<Chateau Planquette 2004, Bordeaux AOC Medoc Rouge>
認証: Ecocert 自然派ワイン
ブドウ栽培者、醸造者: Didier Michaud
このワインは、ケバケバして人目の引く樽香を感じさせないメドックのワインを代表している。
どの点においても良くできている。良いバランス、素晴らしい上品さ。頻繁に飲みたいと思うワインだ。
自然農法により耕作されたブドウからなるこのワインは、素晴らしいコストパフォーマンスだ。


<シャトー紹介>

Saint-Estepheの数キロ北のSt-Yzans-de-Medocにあるシャトープランケットに行くには、
有名なD2“la route des chateaux (シャトー街道)”に沿っていくだけです。
そこでは、ブドウ畑が土地を覆いつくし、その土地がブドウ畑に恵みを与えています。
Didier MichaudのドメーヌであるChateau Planquetteはその街の中心にあります。

メドックの他のドメーヌで働きながら経験をつんだ後、Didier Michaudはほんの数年前に
彼のドメーヌを立ち上げました。そのブドウ畑は、この過去20数年間に自分自身で植えたため
良く知っていました。ドメーヌ名をつけるにあたって、彼の母系の祖父の名前を選びました:Planquette。

すぐに、彼はブドウ栽培にしても、ワイン醸造にしても、自然的な農法に進路を見出しました。
この歩みは、Chateau Planquetteがagriculture biologiqueの認証を受けることに帰着しました。

Didier Michaudは、彼の1.7ヘクタールのブドウ畑の世話を焼き、熱心に手入れをしています。
ブドウの木が自然に美しく理想的な質の状態のブドウの実をつけることができるように、彼が力をどこに
注いでいるか理解するには、ブドウ畑を歩くだけで十分です。しかし、彼は「自然が仕事をしているのさ」
と繰り返すことが好きです。

彼のブドウの房と土壌は全く化学製品に触れることはありません。近隣の化学製品も届きません。
なぜなら、幸運にも彼の畑は常に木立か自然の緩衝地の代わりとなる未開墾地に接しているからです。

 全ての注意と完全に自然な醸造により、Chateau Planquetteのワインは、このように、この2004年に見られるように、
美しく完璧なバランスと素晴らしい要素を備えるに至りました。素晴らしい一体感をなしえることで、
Didier Michaudのワインは、特にくつろいだテーブルの周りでその率直さと快さを表現します。

<ドメーヌ・ワイン情報>
所有者: Didier Michaud
地域: Sous region : Bordeaux - Medoc
Appellation: AOC Medoc
ブドウ品種: Cabernet Sauvignon, Merlot
農法: 伝統的な有機栽培
認証 : Ecocert

畑総面積 : 1.7ヘクタール
平均樹齢 : 30 年
1ヘクタール辺り株数 : 5,000株-10,000株
土壌 : 砂利、砂質
剪定 : 短
収穫 : 手摘み
醸造: 伝統的、4〜5年樽熟成

(ネット上では、現在この商品は販売しておりません。お手数ですが、メールか電話、Faxでご連絡ください)


醸造家ドゥルノンクールの本質を表現するワイン

Domaine de l'A 2005 Cotes de Castillon
ドメーヌ・ドゥ・ラ 2005 コート・ドゥ・カスティヨン
(希望小売価格 各¥9,500 税抜)

ドメーヌ・ドゥ・ラは、ボルドーを初め世界中のワイナリーでコンサルタントとして活躍するステファン・ドゥルノンクール氏がクリスティーヌ夫人と共に運営する個人のドメーヌです。AOCコート・ドゥ・カスティヨンの畑で、ビオディナミの手法に乗っ取って栽培・醸造を行い産み出されるそのワインは、彼がコンサルタントをしているボルドーのトップシャトーのワイン(シャトー・パヴィマカンやシャトー・ラ・ガフリエール)に匹敵する品質で、特に2005年ヴィンテージは世界中の評論家から高い評価を得ています。

ドゥルノンクール夫妻は、サンテミリオンに接する丘に、6ヘクタールのブドウ畑を所有しています。この畑は、メルロー60%、カヴェルネ・フラン25%、カヴェルネ・ソーヴィニョン15%で、古樹(平均樹齢35歳)から成り立っています。土壌は粘土石灰岩質。ビオディナミの手法を用い、ブドウ畑においての作業を非常に重要視しています。そのワインは、テロワールの豊かさをしっかりと反映しています。

収穫は全て手摘み。醸造は、木製の発酵槽でで行われ、熟成は新樽と古樽を用いて、澱の上で行われます。瓶詰め時の濾過や清澄は行いません。


<ティスティングコメント>
外観は、グラスの中心はほとんど黒色。縁は、やや紫色がかっています。芳香は、とても香り高く強烈で、様々な黒い果実(例えばチェリーやカシス、桑の実、ビルベリー)などを思い起こさせます。また、甘草や香辛料のような香りも奥の方に感じられます。

口に含むと豊潤で力強いですが、自然な感じがあります。渋みもしなやかでまとまっており、ビロードのような舌触りがあります。

味覚は、非常にきれいで複雑です。フルボディでボリューム感があり、焦点もきっちりと定まっています。後味もとても長く、様々な味わいが楽しめます。甘草と香辛料の味覚、そしてほんの少し石灰のような味わいを伴いつつ、とても素晴らしいバランスを持っています。

(ネット上では、現在この商品は販売しておりません。お手数ですが、メールか電話、Faxでご連絡ください)


ドゥルノンクールとその仲間が手掛けるSt-Emilion

"Trois Origines" Saint-Emilion 2005
“トロワ・オリジネ”サンテミリオン2005
(120本限定入荷)
(希望小売価格 各¥9,800 税抜)

Simon Blanchard とJulien Lavenu は、Stephane Derenoncourt のそばで醸造コンサルタントとして働いています。そして、Pavie-Macquin, La Mondotte, Canon-Gaffeliere, Rol Valentin, Domaine de l'Aといった素晴らしいシャトーと数年間にわたって仕事をしてきました。今回、その3人が一緒にSaint-EmilonのChateau Meylet (1.6ヘクタール・1ヘクタール辺り7,000樹) で契約栽培、ワイン醸造を始めました。Chateau Meyletは、自然と土を尊重している点においては、ジロンドではパイオニアの一つです。樹齢50年以上のものも含まれている葡萄の樹々は、1987年以来ビオディナミで耕作されています。今現在、最も将来的にも希少価値を生み出すであろうと、注目を浴びているワインとなっています。


"Trois Origines"の葡萄畑は、Saint-Emilionの中で特に恵まれた環境にあります。Saint-Emilionは、歴史とその素晴らしい建物、そして素晴らしい葡萄畑により、ユネスコの世界遺産に登録されてる世界でも珍しい地域です。その中において "Trois Origines" の葡萄畑は、Clos des Jacobins、 Laroze、La Gomerie、Franc Mayne そしてRol Valentinと隣接しています。品種構成は、メルロー80%、カベルネフラン15%、カベルネソーヴィニョン5%です。平均樹齢は55年、土壌は粘土石灰層と粘土砂質層です。

色合は上品で素晴らしい黒い果実の香り。進化する甘美でしなやかな口当たり。果実味と上品な樽が常に残る長い余韻。若い時点からその魅力と上品さを楽しめるワイン。3人の出身地がそれぞれ異なっている事を反映して、この試みは"Trois Origines"(3つの起源)と名付けられました。2005年が最初のヴィンテージです。生産量は年平均6000〜8000本。この3人の協力体制が、この土地の可能性を以前よりさらに向上させると考えることは大げさな話ではありません。単純にビオディナミによる厳正な畑作業が続けるからというだけではなく、むしろこの新しい3人の天才的な醸造技術の賜物であり、これから先目を離す事のできないワインとなっています。

1. 88-91 Point by Tanzer (Master of Wine)
2. 89-93 Point by Derek Smedley (Master of Wine)
3. 89-91 Point by Wine Spectator

(ネット上では、現在この商品は販売しておりません。お手数ですが、メールか電話、Faxでご連絡ください)


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Chateau Pavie-Maquin, St.Emilion
(シャトー・パヴィ・マカン,サン・テミリオン地区)
VdT Francais Rose de Pavie-Macquin
(ロゼ・ド・パヴィ・マカン)

ボルドー有名シャトーが造るロゼ

  2006年、シャトー・パヴィ・マカンに嬉しいニュースが届きました。10年ごとに見直されるボルドー右岸サン・テミリオン地区の 格付けにおいて、プルミエ・グランクリュ・クラッセB(特一級B)に昇格。その実力が世の中に認められたのです。
#   シャトーの創立者は、19世紀末のフィロキセラ禍の際、アメリカの台木に欧州の穂木を接ぎ木する方法を考案し、 フランスのブドウ樹を救ったアルベール・マカン。畑はオーゾンヌやトロロン・モンドに隣接する好立地にあり、土壌はモザイク状に入り組んでいます。 品種構成はメルロー70%、カベルネ・フラン25%、カベルネ・ソーヴィニヨン5%。植樹密度は1ha当たり5600〜6600株です。
  畑の潜在力はあったものの、その実力をみごとに開花させたのは、カリスマ醸造家ステファン・ドゥルノンクールと、 すご腕の管理人ニコラ・ティエンポン。この2人が90年代に参加して以降、シャトーの評価はうなぎ上りになりました。
  彼らはエフイヤージュ(摘葉)やミクロ・ビュラージュ(熟成の微酸化)などの新しい技術を果敢に取り入れ、 ワインの品質を飛躍的に向上させました。その一方で、1986年という、かなり早い時期からビオディナミ農法を行なっています。 これはティエンポンの前の管理人のマリーズ・バール(ポール・バールの母)によるものであり、今や大スターとなったドゥルノンクールは 彼女の薫陶を受けて、ビオディナミへの理解を深めていったのです。このたびのパヴィ・マカンの昇格は、ビオディナミがけっして 技術革新と相反するものではないこと、ブドウの潜在力を高めてテロワールを引き出す力を持った農法であることを示したと言えるでしょう。
  また、今年4月のプリムールでは、05年の赤がパーカーポイント94〜96+点の高評価を得て、 欧米のバイヤーの奪い合いになっています。こうしたエピソードもまた、このシャトーのブランドをますます高めています。
  今回ご紹介するのはこのシャトーの珍しい一品、ロゼ。法律上収穫年を表記していませんが、これも05年のブドウから造ったものです。 赤ワインを造る際の副産物としてできたもので、入荷は3000本のみ。赤ワイン争奪戦の熱狂をよそに、ロゼはきわめて冷静な価格と供給状態にあります。 ネームバリュー、コストパフォーマンスに優れていますので、ビオ愛好家だけでなく、ワインラバー全般にお勧めしやすいアイテムです。

VdT Rose de Pavie-Macquin Rose
ロゼ・ド・パヴィ・マカン      2400円(税抜き) sold out

外見はロゼというより深紅のルビー色。チェリー、紅茶、ハイビスカスの香り。通常のロゼを超えたレベルのエキス、強めのタンニン。このロゼからも05年の凄さを実感することができる。