━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  Le Vin Nature フランス自然派ワインニュース  (4/24 2007)
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

--------------------------

The Wine Diet (2回目)

「ワイン食事療法」
彼と彼のチームは、より広い世界的な地域のワインをすでに分析した。

そして、ワインによって、心臓動脈に関わる病気のダメージを軽減する

可能性がとても異なることを発見した。彼が味見した白とロゼワインは

endothelin(動脈を硬化させると考えら得ている脈管系のホルモン)の

抑制に全く効果が無かった。赤ワインでさえ、相対的な効果では非常に

異なっていた。例えば、オーストラリアで早飲み用に巧みに作られたソフトな

赤ワインは、一般的にはとても効果が少なかった。

 

これはすべて、ワインの色や渋み、香りの責任となる構成物質である

ポリフェノールの特別な結びつきに関係している。幾つかのものは、

endothelinの生産を抑制する血管の働きを担っていて、心臓病を防ぐ働きをする。

Coder教授は、動脈の病気に関わる人的な面においても、財産的な面に

おいてもかかるコストを鋭く理解している。他の人々と同様、Coder教授は、

早期の心臓病検診の必要性を感じている(現在は、一部で、そして非常に

高価な形で行われている)そして、最も重要なことは、早期の障害の兆候を

持つ人々を治療する方法だ。

 

ある種の赤ワインが鍵を握るのはもっともらしくみえる。健康に関して定期的な

ワイン飲酒の効果を調べた最も重要な2つの研究は、心臓病だけでなく他の

原因による死を40%から50%軽減すると表明している。これは、ビールや

他のアルコールでは全く見られない効果だ。Coder教授は、ワイン愛飲家に

おける死亡率低下の自然な結果は、最終的に寿命を延ばすのではないかと思案していた。

 

--------------------------

Sardinianワインに多いポリフェノール:紫外線がポリフェノールを刺激−

Coder教授は、2002年、Sardinia山脈に行った。なぜその地方は、ヨーロッパで

100歳代の割合が最も高いのか調べるために(ヨーロッパの他の地域より3倍)。

100歳代の人々が普通にいるその地域の中心のワイナリーを訪れた。彼が持ち帰った

Sardinianのワインサンプルを分析したところ、全てのサンプルが動脈硬化を減らす

高い能力があっただけでなく、その島の最も高い位置にあるブドウ畑から作られた

ワインが、それまでで最も効果的であった

 

Coder教授は、関係についてうすうす気付き始めている。ブドウのポリフェノール

の総合体は、紫外線により刺激されることは良く知られているからだ。最も高度な

場所で最も高いレベルの紫外線に出会えば、高いレベルのポリフェノールを得る結果

となるだろう。Sardinianのワイン作りは極端に伝統的であり

(洗練されたオーストラリアの輸出向けワインとは正反対である)、脈管を保護する

プロテインをたくさん持ったポリフェノールのとても高い比較的粗野なワインをもたらす。

 

彼がワインを調査していたのと同時期に、Corderは食物にも没頭し始めた。

そして彼の妻であるSueが48歳の時に乳がんを患ったとき、食物への感心は

より強くなった。Sardinaから戻ったとき、彼はアルコールとともに、食物が要因

であるのかもしれないと実感した。彼は、私達の生活における食物の役割を見る

必要性をより強く意識した。Sueは、チーズを食べることをやめ、ジントニックを

毎日飲むことをやめた。そして、多くの果物を食べ始めた。彼女は、いまだに1.5

のワインを毎日飲んでいる。癌は再発していない。もちろん、彼女の食事療法が

違いを生み出したかどうかは、知ることが出来ないが。Coder教授は、似たような

食事療法は血脈への効果があり、癌への危険性を減らすことをたくさんの試験が証明

していると強調している。

 

より一般的には、Corderのワイン研究は、普通の人々が受けている食事に関する

アドバイスは、単純に間違いであると実感させた。たとえば、低脂肪食事療法が体に

良いという証拠は全く無い。彼は、Sardiniaの山岳地帯に住む人々は、低脂肪食事療法

などしていないことを見ることができた。また、彼らは地中海式食事療法もしていない、

なぜならあまりにも海から遠いところに住んでいるから。彼らは、おそらく沢山の

種類を食べる習慣は持っていないが、私たちがおそらく不健康と感じる食物

(たくさんの肉、チーズ、パスタとワイン)を食べていると、Corder教授は実感した。

 

--------------------------

南西フランスの寿命を延ばすタナ種のワイン

Sardiniaの後、Corder教授は、いわゆる"French paradox"(なぜフランス人は、

脂肪分の高い食べ物を好むのにも関わらず、心臓病の割合が比較的低いのか?)に

注目した、そして、特に“南西フランス・パラドックス”を発見した。ここでは、

寿命は他の地域に比べてより長く、特に注目すべき点として、広く行われている

食事は、よく言われる健康的な地中海式のものではなく、重く不健康なものだ。

例えばカスレーやフォアグラなどの。彼は、この地域のタナを使い伝統的に作られた

南西産の赤ワインが、とても高いレベルのprocyanidinsを含んでいることを発見した。

この地域は、男性寿命がフランス平均より十分高い75歳以上だ。

 

クレタは、また特にprocyanidinsの高いワインを生産する地域だが、それは、

この地域のブドウであるCostafali種による。ここの人々は、脂肪分の高い食物を

食べるが、長生きをする。証拠が集まるにつれ、もしかしたら健康な伝統的な

ワインが発達する機会が訪れるかもしれない。フランスの赤ワインは、

初めの一歩になるだろう。Corderは、これらのフランスワインの小さなグラスの

一杯は、たいていのオーストラリアワイン2ボトル分よりも有益である、と書く。

 

旧世界のワイン生産地にとって、これはマーケティング手法に聞こえるかもしれないが、

procyanidin含有量の鍵は、ブドウの生産地と共に、その醸造方法に特に関連している

かもしれない。これは、ワイン産業界の評判を傷つけることを意図しているわけでななく、

より質の良いワインの為の推奨だ。私達は、ワインの中が皮からの抽出で満ちた

ワインが必要だ。長い醗酵期間も、また十京菜用度だ。ブドウの種と皮に3週間以上

触れたワインが、最高の結果を示した。

 

The Wine Diet”はまた、ブドウ栽培・ワイン醸造者がブドウ畑の管理を通して

procyanidinsの豊富なワインを作るための方法について一つの章を捧げている。

ブドウを高い高度で栽培することは、有効であると考えられている。なぜなら太陽からの

より強力な紫外線が、procyanidinsの生成を担う2つの酵素を刺激するはずだからだ。

 

(続く)