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  Le Vin Nature フランス自然派ワインニュース  (6/14 2007)
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国連食糧農業機関(FAO)が有機農業を選出

有機農業は、もはや先進国固有の現象ではない。2006年には、有機農業は
120カ国で31,000,000ヘクタールに拡大し、400億ドルの市場となっている。
この発展は、国連食糧農業機関(FAO)の目から逃れなかった。FAOは
「有機農法と食料の安全保障」と題した報告書の中で、この農業方法のための
本当のプレビシット(投票)に専心している。

FAOにとって、有機農法の主要な特徴は、その土地で入手可能な製品資源を
よりどころとしている事と、石炭や石油などの化石燃料にほとんど頼らないことだ。
加えて、時間の経過の中で(耕作の循環)生物の多様性と品種(耕作地に関わる)を
管理しながら、有機農業は持続性のある生産を強化する為に人手と環境の助力を利用する。

経済的には、FAOは同様に、有機農業は殺虫剤や肥料などの農業品の購入のために
負債を重ねるという悪循環を断ち切ると考えている。こういうふうにして、
有機栽培の農家は最も重要な収入を、食料のより良い自給自足を享受しながら、
自由に使っている。

その報告書の結論として、FAOは政府に対して有機農業に予算を割り当てることと、
農業の発展と貧困の減少のための国策に、その目標と実践を組み込むことを推奨している。

世界的な供給に関する幾つかの分析が、有機農業は環境への負荷が少ない上に、
世界中の食料需要を満足させることができる可能性があると示唆している時にあって、
このFAOの報告書は、有機農業の影響力を増加させる新たな追い風であり、
遺伝子組み換えと国際的な種子会社にとっては青天の霹靂である。

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除草剤Roundupは人間の胚細胞に有毒

地球上で最も使用されている除草剤Monsanto社のRoundupの有毒な影響のリストに、
人間の胚細胞への有毒性を加えるべきである。事実、2005年から行われている研究の中で、
Caen大学のGilles-Eric Seralini教授のチームは、胚細胞を利用することで、
胎盤に由来する細胞へのRoundupの露出の影響を確認し明確にした。

除草剤の有毒性(特に生殖ホルモンの混乱に関するレベルで)は、とくに
有毒性ではないと考えられる量でも申し立てられていた。この研究はもしかしたら、
Roundupに接している農家の夫婦における流産や未熟児出産、幼児の性器の奇形などの
問題を理解する助けになるかもしれない。

今までは、Roundup の即効性の成分である非常に有毒なglyphosateが問題だと考えていたが、
研究は除草剤自身が、その即効性の成分として知られ認可されている製品よりも
より危険であることを明らかにした。

この新しい情報は、殺虫剤の認可の仕方における法整備の欠落を強調している。

なお、以下のサイトで研究内容(英語)を読むことができます
http://www.springerlink.com/content/d13171q7k863l446/fulltext.html 

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フランス−有機栽培地の開拓、年2.5%近い伸長
フランスは、2006年末までに11,640の農業開拓地が有機栽培生産に取り組んでいる。
合計の農業地が急速に減少している一方で、有機栽培地は2001年から見ると2.5%の
伸びにあたると、国内有機農業監視グループは発表した。

Agence Bioの公式発表で引用された国内有機農業監視グループの数字によると、有機栽培、
もしくは変換期の農作業地は548,308ヘクタールであり、これはフランスの農業用地の2%にあたる。
2006年は、874 の農家が初めて有機栽培認証機関のもとに参画した。これは、
有機栽培者の7.5%にあたるという。

Agence Bioはフランスの有機農業の発展を目的とした公益団体である。

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ダライラマ氏がアメリカと中国を批判

チベット仏教の精神的支柱であるダライラマ氏が、4月末、中国とアメリカを批判した。
彼によれば、この2カ国は「環境保護よりも国益を優先している」という。
「これは偏狭な視点だ。なぜなら彼らは世界の一員であり、今後地球温暖化の結果に
関わっていくのだから」と彼は明言する。

「環境を破壊するのは自殺に等しい」彼は付け加えた。「まだ手遅れではない、
しかしながらかなり遅れを取っている」。「研究者」の重要性を説きながら、彼は
「私達は彼らの予測と評価に注意を向けなければならない」と言う。そして大企業に
「環境に関わる彼らの活動の結果についてより一層再考することを」を訴えている。

なお、ダライラマ氏のこの批判の後、中国とアメリカのブッシュ大統領は、
地球温暖化問題に対して取り組んでいくことを表明したということである。