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  Le Vin Nature フランス自然派ワインニュース  (7/9 2007)
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果物と野菜:害虫駆除剤の病?

典型的な<健康>食品である果物と野菜の大半は、害虫駆除剤の残留物を隠し持っており、
それは食卓の皿の中で見つけられる。
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果物と野菜は、健全な食生活の基盤だ。これらは、癌や心血管の病気を予防すると考えられている。
しかし、この潔癖さの象徴達は、今日、害虫駆除剤で汚染された生産物の頂点に位置する。

Direction Generale de la Sante et de la consommation(保健衛生・消費に関わる統括局・
ヨーロッパの機関)の年次報告によれば、食品の中の害虫駆除剤の残留物の集中は増加傾向に
ある:ヨーロッパで消費された47%の果物、野菜、穀物が関係している。(2004年の42%に対して)
加えて、それぞれの生産物の中に存在している化学製品の数もまた増加している: 25.5%の
野菜関連食品は2種類から8種類の害虫駆除剤残留物を含んでいた。
(2003年は23.4%)

当時農業において有害と受け取られていたいわゆる寄生動物や寄生植物に対して1960年に
単語<Pesticide:害虫駆除剤>は作られた。生物を殺す(微生物を破壊する)このグループの中には、
3つのカテゴリーが存在する:殺虫剤(insecticides)、除黴剤(fongicides)、
除草剤(herbicides)であり、それぞれ昆虫、菌類、草(理論的には雑草)を根絶する。最も頻繁に
直接耕地に散布され、害虫駆除剤は集約農業と歩調をあわせて増殖することをやめない。

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イチゴ、りんご、ブドウ(したがってワイン)、サラダ菜、ピーマンそしてジャガイモが
もっとも関係している。

温室で栽培されているイチゴは、菌類や病気から守るために大量の除黴剤を必要とする。
分析によれば、3分の2のイチゴが害虫駆除剤の残留物を含んでおり、15%は害虫駆除剤の
認可値を超えている。

りんごは、年間に20回以上害虫駆除剤を使う必要がある!ブドウについて言えば、フランスで使われる
害虫駆除剤の約20%を飲み込んでいる。そしてサラダ菜はにんじんと同様に、毎年最も汚染された
野菜食品の勲章を守っている。最近の検査では、禁止製品、認可値の超過、様々な種類の化学物質の
残留物の存在を併せ持っていた。説明として、サラダ菜は異なった成長段階で収穫されることがある;
市場や天候によって、生産者は時々畑での農薬散布処置と販売の間で待つべき一定期間を取ること無しに
販売する。またフランスの環境機関(IFEN)によると、フランスでは表層の河川の96%で害虫駆除剤の
残留物が見つけられる。霧や霞もそれらの影響を受けている。

農業従事者は今日、彼らが接触する害虫駆除剤の有害な影響(癌、脳障害、皮膚の炎症、肺疾患)を
知っているが、消費者の健康への危険性は、まだはっきりしていない。ある分子は、化学反応を起こ
すのではなく、私達の人体の受容体に定着する。はっきり言えば、それらは私達のホルモンを混乱させる。
そして、間違ったメッセージを人体の各器官に送り、生殖能力の低下といったような有害な反応を
引き起こす。しかし飲料水や薬から私達が摂取する色々な化学製品の残留物の中からある一つの分子の
影響を別々に鑑定することは、現在は不可能だ。したがって、健康における害虫駆除剤の長期間における
影響をほぼ完全に無視されている。

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毒性の研究は、容量が多ければ多いほど毒性は危険であるというアイデアを基盤にしている。しかし、
技術の発展はこの方法を陳腐なものに変えた:今日、わずかな量でも危険になりうる。なぜなら毒素が
非常に凝縮しているからだ。

アメリカではアトラジン(atrazine:農薬−除草剤)の最大許可値は水1リットル辺り0.1マイクログラムと
されている。実験では、0.1マイクログラムかそれ以下のアトラジンを含んだ水でカエルを数週間育てたところ、
そのカエルは両性具有となった:カエルは自身の性とは反対の特徴を発達させた。

他方で、毒性の研究は、複数の害虫駆除剤の相乗的な影響は考慮しない。したがって、最大許可値の超過を
避けるため、農業従事者は多岐に渡る害虫駆除剤を最も少ない容量で使用する。3回同じ製品を使う代わりに、
3種類の異なった害虫駆除剤を使用する。しかし、この害虫駆除剤のカクテルの健康への影響は
知られていない。

害虫駆除剤の消費を制限するためには、一つの単純な解決策が存在している:ビオ食品を摂取することだ。

ビオ果物と野菜を摂取することは、自動的に血液内の害虫駆除剤の凝縮を減少させる。そして、それを
再上昇させるには、<通常の>食品を改めて摂取するだけで十分だ。ビオ食品は、同じ重量であれば、
通常の食品よりも25%多い栄養と、ある場合では300%多い酸化防止物質を含んでいる。発癌性の危険性の
30%以上の低減もまた発見された。
(INSERM : Institut National de la Sante et de la Recherche Medicale−健康並びに医療研究機関)

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一つのことがはっきり言える。全ての栄養学者がこの点では一致している:たくさんの果物と野菜を
食べなければならない。それは健康に有益である。もしそれがビオ食品であるなら、より素晴らしいことだ。
ビオではない果物や野菜は洗うことが勧められている。たとえ洗っただけでは、表面の全ての
害虫駆除剤を取り除かないとしても。

ある補助剤は、害虫駆除剤に親和性を与える。それは、害虫駆除剤が皮に付着すること可能にし、
粘り気のある特徴を与える。それにより、雨、従って水が害虫駆除剤を洗い流すことを阻止する。
皮をむくことは化学薬品の最も大事な箇所を取り除くが、完全には取り除かない。これらの分子は
時々皮の内側に数ミリメートル滑り込むことがあり、すべてをむくことは、ビタミンと栄養分を奪う。
同様に、水で煮た後は、その水をスープやブイヨンで使用することはやめた方が良い。

ビオ食品を摂取するなら、これらの全ての注意点を気にする必要が無いことは理解できるだろう。

結論として、最も確実なことは、私達の健康と地球にとってビオ食品を摂取することだ。
CQFD!(ce qu’il fallait demontrer : 証明終わり)