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  Le Vin Nature フランス自然派ワインニュース  (6/17 2008)
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[ブドウ栽培・ワイン醸造]
2007年統計:有機栽培ブドウ畑は、フランスの全ブドウ畑の2.6%

毎年、有機農業の進展を発表している有機農業の業界団体L'Agence bioが2007年の
統計を発表した。2007年は、ブドウ畑にとって耕作面積が素晴らしく拡大した年と言える。
しかしながら、<コンベンショナル>といわれる農家に比較すると、まだ非常に少数派だ。


2007年、有機農業で耕作されているフランスの全農地は557,133ヘクタールとなった。
これは、言い換えればフランスの全農地の2%である。そして、有機栽培で耕作されている
ブドウ畑は2007年で22,500ヘクタール。これは全有機栽培農地の4%である。
この有機栽培のブドウ畑22,500ヘクタールは、全フランスの
ブドウ畑867,400ヘクタールの2.6%である。


2007年は、特に<有機栽培のブドウ畑の力強い進展>となった。2006年に比較すると20%の増加だ。


全体のうち、3分の2は3つの地域に集中している。ここでは、力強い拡大を見せている:
Languedoc-Roussillon (6,140ヘクタール, 2006年に比べて16%増加)、
Provence-Alpes-Cote d’Azur (5,294 ヘクタール, 24%増加) 、
Aquitaine (3, 065ヘクタール, 9%増加).
また、ブルゴーニュでも28%と増加している。
ここでは、1,000ヘクタールのブドウ畑が2007年には有機農法の認証を得た。


栽培家をみると、2007年には1907のブドウ栽培家が有機農法を行っている(2006年から16.4%の増加)

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[健康]
健康:殺虫剤と糖尿病


職業上で塩素系の殺虫剤を、人生で100日以上利用した人々は、糖尿病の危険性が増加することが、
アメリカの新しい研究により分かった。殺虫剤の種類によって危険性は20〜200%に増加する。


アメリカのNational Institute of Environmental Health Sciences(NIEHS)でこの研究を
行ったDale Sandler氏によると「研究結果は、殺虫剤が糖尿病の要因を引き起こす可能性がある
ことをしめしている。例えば肥満と運動不足の関係や先天的な糖尿病のように」と言う。


この研究は30,000人以上の殺虫剤に関係した職業者を対象に行われた。研究では、50種類の
異なった殺虫剤のうちから、7種類が特に強い関心を引き寄せた。それは、aldrine,
chlordane(クロルデン・有機塩素系 農薬・殺虫剤),
heptachlor(ヘプタクロル・有機塩素系 農薬・殺虫剤),
dichlorvos(ジクロルボス・有機リン系 農薬・殺虫剤・寄生虫駆除剤),
trichlorfon(トリクロルホン・有機リン系 農薬・殺虫剤),
alachlore、cynazine であり、この研究の対象者で、これらの殺虫剤を使っている人々の
糖尿病の危険性は高かった。また、継続的に使用している人は、危険性が増大すると言う。


研究によると、その中のtrichlorfon(トリクロルホン)は、この殺虫剤を使った人は、
一度も使ったことの無い人よりも10倍以上糖尿病のリスクが高いと言う。


研究を行ったNIEHSのFreya Kamel氏は「継続的に殺虫剤に触れていることは非常に
深刻な問題であり、必ずしも最近使用した人だけが危険と言うわけでもない」と述べている。


参考ソース:
http://aje.oxfordjournals.org/cgi/content/abstract/167/10/1235

(1) 参考:
Montgomery MP, Kamel F, Saldana TM, Alavanja MCR, Sandler DP.
Incident diabetes and pesticide exposure among licensed pesticide applicators:
Agricultural Health Study 1993 ? 2003, Amer J Epidemiol, 2008;167:1235-46.